ほくろは、メラニン色素を持つ母斑細胞が増殖した良性の腫瘍で、医学用語では「色素性母斑、母斑細胞性母斑」と呼びます。生まれつきあるものや、成長してからできるものもあります。隆起したもの、平らなもの、毛が生えているものなど様々な形があります。
最初のうちは小さいですが、ゆっくり大きくなって特に顔のホクロでは、隆起してくることも多いです。
ほとんどは良性のほくろですが、まれに悪性の場合もありますので、ご心配な方はご相談ください。当院ではダーモスコープという機器を用いて診断を行っております。
注意が必要なほくろ
- 急に大きくなってきた
- ほくろの形がいびつ
- 色が染み出したような部分がある
- ホクロの色調が均一でない
- 大きさが6mm以上ある
- 出血する
ほくろの治療
当院ではほくろの部位や大きさ、状態によって手術やCO2レーザーなどの治療を行っております(ほくろの状態によって保険適応、保険適応外の自費治療があります)。
いずれもの場合も局所麻酔薬を患部に注射して治療を行います。悪性を疑う場合、専門施設に紹介させていただくこともあります。
摘出手術
ほくろをメスで切除します。傷は縫って閉じます。小さなホクロではデルマパンチという道具で丸く切り抜く場合もあります。切除したほくろは病理検査(顕微鏡検査)に提出し詳しく調べます。
CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)
CO2レーザーでほくろを除去します。傷は軟膏療法や湿潤療法を行い、2週間程度で閉鎖します。傷を縫わないため抜糸の必要はありません。通常の切開する手術と比べて傷が自然で目立ちにくいというメリットがあります。
当院では厚生労働省より医療機器として認可を受けているレザック社のCO2レーザー「Newレザック」を使用しています。Newレザックは、高いエネルギーを狭い範囲に集中して、照射間隔を長めにとりながら照射する「スーパーパルス(ウルトラパルス)」という機能を搭載しています。照射部分周辺の皮膚組織の炭化傷害や熱障害が軽減され、施術前後の痛みを和らげることができるため、傷の治りが早いのが特徴です。
当院では傷あとをできるだけ目立たなくするため、術後のテーピングを3ヶ月程度行うことをお勧めしています。