こんにちは。

水上形成外科 美容クリニック院長、水上高秀です。

これから、このコラムでモニター患者様の紹介や当院の診療のこだわりなど、少しずつ投稿していく予定です。

今回は、眼瞼下垂症手術のモニター患者様の紹介です。

まぶたの開きにくさだけではなく、目の上のくぼみも気にされて手術を希望されました。

術前

右と比較して左が若干下垂しています。まぶたの開きはなんとか保たれておりますが、一生懸命瞼を開いているため目の上がくぼみ、おでこや眉間にシワがよっています。

まぶたのくぼみは、皮膚やROOF（隔膜前脂肪）の厚み、眼窩脂肪の量、骨格など様々な要素の影響を受けます。

元々遺伝的にくぼみやすかったり、過去に瞼の脂肪取り（脱脂術）を受けていたりなどでまぶたの上のくぼみが強い場合、手術のみだと十分に改善することが難しくなります。

上まぶたの凹みがある患者様の手術では、眼輪筋やROOFなどの組織をできるだけ温存（切り取らずに残す）し、さらに眼窩脂肪を再配置して凹みを改善するのですが、これだけ凹みが強いと眼窩脂肪の再配置だけでは不十分なことが多いです。

そこで、まずは眼瞼下垂の手術（+眼窩脂肪の再配置）を行い、その後まぶたの凹みに応じてヒアルロン酸注入を行う方針といたしました。

術直後 

術中、眼輪筋やROOFなどの組織はできる限り温存しました。眼窩脂肪は比較的しっかりとあり、深部から引き出して再配置して固定しました。

手術直後はまぶたのくぼみが改善しているように見えますが、手術による腫れもあるため腫れが引くと再度くぼんでしまいます。

術翌日

術直後よりさらに腫れています。

腫れのピークは翌日、翌々日で、徐々に引いていきます。

術後１週間　

抜糸を行いました。まだまぶたの腫れが残っているため、それほど凹みは目立ちません。

術後１か月半

腫れがおさまるにつれて、まぶたの凹みが少しずつ目立ってきます。

皮膚がくぼみの奥に引かれるため、二重の幅も広がって見えてしまいます。

術前と比べて瞼の開きが大きくなったわけではないですし、まぶたのくぼみは残っていますが、術前のような一生懸命開いている状態ではなくなり、開瞼が楽になりました。

術後１か月半（ヒアルロン酸注入後）

くぼみに対してヒアルロン酸を注入しました。

ヒアルロン酸注入はどの深さに注入するか、どの製剤を選択するか、どれくらいの量を注入するかがとても大切です。浅く注入しすぎるとポコ付きが目立ってしまいますし、注入量が多すぎると盛り上がってしまいます。

また、この患者様は眼瞼下垂の手術を受けた後なので、通常の解剖とは異なる構造となっている点にも注意が必要です。

初回の手術を自分が行っているため、どの注入ポイントなら手術の影響を受けておらず、通常の解剖通りにヒアルロン酸の注射針を進めることができるのかわかっているため、それを頼りに注入しました。

注入直後は少しボコ付きがあります。また、ヒアルロン酸は製剤によっては注入後に水分を吸収して膨張するのでそれを考慮して注入量を決めました。

術後３か月

まぶたのくぼみが改善しています。

また、眉間やおでこの皺も改善し、表情も柔らかく若々しさを感じます。

ヒアルロン酸は徐々に吸収されていきますし、術後３か月ですとまだ腫れが少し残っている状態ですので、経過をみてヒアルロン酸の追加注入なども必要になってきます。

SNS上では二重埋没法など、標準的な手術をすれば概ね良い結果がでる症例のBefore/Afterの投稿が溢れていますが、こういった難しい症例の投稿は少なく、当院の腕の見せ所だと考えております。

また、ダウンタイムが長期間となり、その間の状態の変化も大きいので、患者様との信頼関係も非常に重要となってきます。

信頼して手術を受けてくださり、モニターにご協力いただいた患者様、どうもありがとうございました。

 

【術式・料金】

眼瞼下垂症手術
　　自費治療　440,000円(税込）
　　※整容的な改善が目的の場合は自費診療となります。　　

　　保険適応の場合　3割負担　43,200円(税込）

ヒアルロン酸　１cc　66,000円～（税込み）

【リスク・合併症】

出血、感染、腫れ、仕上がりの軽度の左右差、イメージ違い、まぶたの凹凸など

ご予約はお電話またはLINEからお願いいたします。