二重埋没法(末広型の二重を希望された症例）｜水上形成外科美容クリニック｜浜松市の形成外科、美容外科、美容皮膚科、皮膚科

こんにちは。

今回は、二重埋没法のモニター患者様の紹介です。

術前

もともと一重の患者様です。

パッチリとした末広型の二重を希望されました。

二重埋没法について

二重埋没法を行う方針としました。

一口に埋没法と言っても各施設で術式は様々です。例えば、表留めと裏留め、点留めと線留め、自然癒着法など。

①表留めと裏留めの違い

表留めは糸を皮膚側で結紮する（結び目が皮膚側にくる）方法、裏留めは結膜側で結紮する（結び目が結膜側にくる）方法です。それぞれにメリット・デメリットがあります。

表留め：皮膚側に結び目がくるので、万が一抜糸しなければならなくなった際に結び目を見つけやすく抜糸が容易です。また結び目が、眼球を傷つけるリスクがないです。一方、結び目が皮膚側に透けてポコっとみえるというデメリットがあります。

裏留め：結膜側に結び目がくるので、皮膚側にポコッとした結び目ができません。デメリットとして、結び目が結膜に埋まってしまってある程度時間が経ってから抜糸が必要になった場合、糸玉を見つけるのが難しくなります。また結び目が眼球を傷つけるリスクがゼロにはなりません。

②点留めと線留め、自然癒着法などの違い

点留めは結膜側の一点から皮膚側の一点に糸を通す方法、線留めは結膜側と皮膚側をループ状に糸を通す方法です。自然癒着法（様々な名前があります）は糸を複雑に往復させる方法です。点留めは固定源が点状となるため、二重の固定がはずれやすく、自然癒着法は固定が強固ではずれにくいと言われています。

当院の埋没法の術式について

埋没法の大きなメリットの一つは、万が一抜糸をしなければならない問題が生じたとき（たとえば二重の幅が気に入らなかった場合など）にすぐに抜糸して元に戻すことができることだと考えています。これは、切開二重にはない最大のメリットです。切開法では一度作った二重幅の修正にはある程度の技術を要します。埋没法でも、裏留めや複雑に糸を往復する方法では抜糸が難かしくなる場合があります。一方、すぐにはずれては困りますので点留めだと少々心もとなく感じます。

そこで、当院ではいざ抜糸が必要になっても容易に抜糸することができ、ある程度のはずれにくさ・持続力が担保される表留め・線留めの埋没法を行っております。表留めのため、目をつぶったときに結び目が少し膨らみますが、明るい所で目をつぶった状態で意識して見ないとわかりませんし、眼を開いている時や瞬きでは見えることはないので大きな問題ではないと考えています。

当院の埋没法のこだわり

ここからは埋没法のデザイン的な話になります。

当院では、あまり広すぎる二重はおすすめしておりません。

二重の幅を広くしすぎるとまつ毛から二重の折れ返り線までの皮膚の幅が広くなり、皮膚がたるんでまつ毛の生え際が隠れてしまうからです。また、場合によってはぷっくりしてハム目に見えたり、まぶたの開きを妨げて眼瞼下垂のようになってしまったりすることもあります。

濃いアイメイクをするとこういった状態は隠され、むしろ目力アップしたお目元になるので、そのような感じを好んでデザインするクリニックもあるかもしれません。
クリニックによってはモニター患者様の術後の撮影にアイメイクをしてくるよう指示しているところもあり、こういった事情があるのかもしれません。

当院では、すっぴんの状態でもきれいな二重に見えるようなデザインを意識しております。そのためにはまつ毛の向きや生え際の見え方がとても重要で、シミュレーションの際にはそこをかなり意識してデザインしております。二重の幅が多少狭くても、内側からキレイにまつ毛の生え際が見えると、とても魅力的なお目元になると考えています。
また、不自然な広い二重の折れ返りはまぶたの開きも邪魔してしまいますので、まぶたの開きを邪魔しない、むしろ開きやすくなるような固定位置になるようにシミュレーションをしています。